バリスタ濱田慶の「空飛ぶラテアートblog」 Vol.1

この度、カフェマガジンさんでblogをスタートする事になりました、濱田慶と申します。カフェでバリスタ（コーヒー職人）として働いております。
現在２６歳です。

簡単な経歴を述べますと、3年前の23歳の時に、表参道のカフェでラテアートに出会い、その後、吉祥寺のカフェゼノンで２年間ラテアートの基礎を学び、現在は渋谷ヒカリエのシアターコーヒーでラテアートの真髄を追い求めながら働いています。共に働いている方々は日本トップレベルのラテアーティスト達です。

実は半年前まではごく平凡なフリーターでした。そろそろ就職しないとまずいなと焦っていた去年の九月、アメリカのシアトルで開催されたラテアートの世界大会で、くじ運と勢いだけでなんと優勝してしまったのです！

その日が、僕の人生の桶狭間でした。
現在は肩書きだけが先を走り実力が追いつかない状況です。そうです僕は肩書きと現実の狭間にいるのです。いくら練習しても世界一だと誇れるラテは出せません。もう引退しようと思うこともあります。２日に一回ぐらい思います。

でもなぜやめないのか、なぜ逃げ出さないのか、その答えはラテアートのチューリップという柄にあります。

この柄の一番外側の部分をウイングといいます。It have 翼です。そうなんです、僕は翼が欲しいのです。僕を現実の世界から肩書きの世界に連れて行ってくれる翼が。この肩書き倒れの現実から飛び立ちたいのです。

時々、好きなウイングが描けると、ふっと宙に浮くような快感が得られます。そんな時、心は空を飛んでいます。渋谷から隅田川ぐらいまで飛んでいます。

そんな快感があるから、生き地獄のようなラテアート業界から身を引かないのです。

束の間の「空を飛ぶ快感」を得る為、またはどなたかと共有する為、今日も渋谷ヒカリエのシアターコーヒーでチューリップを描いています。

翼が欲しい。
　

濱田 慶
Coffee Fest Latte Art Championship 2012 World Champion
http://www.coffeefest.com/LatteArt/LatteArt.aspx
　

The Theatre Coffee
http://www.facebook.com/pages/The-Theatre-Coffee/409370359138228

　
CAFE ZENON　
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