Coffee Break
Vaughan’s TOKYO COFFEE BLOG Vol.8 -Satei Hato-
独特の素敵な言葉で綴る、
ヴォーンさんの「TOKYO COFFEE BLOG」の第八弾!
今回は素敵な出会いがあったようですね。
私も以前カフェで困っていた海外から来た方を助けたら
来日していたバンドの方だったようで、
LIVEに招待されたという経験があり、
その時の記憶が蘇ってくるような
素敵な出来事にほっこりしちゃいました。
-アドニ-
つまりね、例え君が自分は何もかも知っている、
と思っているとしても、
偶然や運命に関しては何もわからない。
話はこうだ。
そして、この話を通して、
“親切はする価値がある!” と声を大にして言いたい。
渋谷でコーヒータイムから仕事に戻る途中、
2人の外国人とすれ違った。
彼らはGoogleマップの通りに道を辿るも、
違う方向に向かっているようだ。
恐らくストリーマーコーヒーを探しているのだろう。
カフェブロガーとしての直感とでも言おうか?
僕は彼らに道を教えられる。
今日は冴えてる 何だって答えられる気がする。
言い過ぎだと思う?
僕は話しかけるー
やあ、どうかしましたか? 僕はここに住んでいて、それで…
!!
ああ、何てこと!!!
彼らは僕の心酔する、MGMTではないか。
ベンとアンドリューと向かい合う
彼らは僕の好意に気付き、顔が綻ぶ。僕たちは微笑む。
僕は口に手を当て、嬉しさのあまり小さく2回はねた。
ああ、あなたをフジロックで見たんだ、
大ファンなんです、僕のファンメールは届きましたか?
そう、あなたと写真を撮ったんです、覚えてます?
その写真を見つけようとしたが、
古いiPhoneは最近うまく動かずー 諦める。
そう、これは僕の人生でもうひとつの素晴らしい瞬間である。
思い出す
代官山アンジンでのコーヒータイムは
すぐ側にバズ・ラーマンがいたし、
渋谷セガフレードではザック・デ・ラ・ロッチャが、
ロンドンのバー・イタリアでは
ダニエル・キットソンがそこにいた。
やっと落ち着いた。
ところで、あなた達は何を探しているの?
ベンは言う「僕たちはこのカフェを探していて、名前は…」
と この時僕は思わずにこりとする(彼らがしたように)
アンドリューが再び名前を口にしかけた時、僕は言った。
「僕はカフェブロガーでー
実は名の知れた。この街で知らないカフェはないよ。」
そしてアンドリューは言ったー「サテイ ハトウ」
アンドリューがその名を口にした時、僕はハッとした
唾を飲み込む 言葉に詰まるー
なぜなら、僕はその名前を聞いたことがなかったのだ…
僕は、彼らと地図を見ていたこと以外、
その後何があったのか思い出せないー
僕は彼らに正しい方向を教えた。
すると彼らは僕に、ライブのゲストチケットをくれたのだ。
つまりね、読者の皆さん、親切はして損はないってこと!
次の日
コーヒーの時間
僕は 茶亭 羽當 を見つけようとした。
そう、きっと君は想像がついていただろうー
僕は彼らに間違った方向を教えていたことがわかった。
先にも言ったように、僕はその名前を聞いたことがなかった。
にも関わらず、それは25年も在る。
僕の庭とも言える渋谷で、
こんなにも近くにあったと言うのに。
次は何が起こるのか
次は誰と出会うのか
まだわからない
わかるはずがない
例えば君が渋谷に住むカフェブロガーだとして
そして 渋谷でカフェを探す、
あなたの最も尊敬する人の心を、
捉えられる機会が一度だけあったとしても。
流石はMGMTだ、彼らはこの場所を知っていた。
写真を見て。
店員は皆おめかしをしている
厚い木製のカウンターとテーブル
満開のプラムの枝
白鳥の首のようなランプ
パラシュートの落下傘
あなたのためだけに選ばれたカップ
(ヴォーン、慎重に置いて!)
それからこの巨大なお皿。
僕は隣に座るー
君はこれを何と呼ぶ?
僕はこれらのようなものを、どれも見たことがなかった。
そしてコーヒーを飲みながら思うー
大きな柱時計は一時間毎に鐘を鳴らすが
ここにいる時だけは、時間は止まってくれないものかと…
Translator note:
はじめ、
ヴォーンから翻訳をしてみないかと持ち掛けられた時、
正直悩みました。
忙しい時期と重なっていた事もありますが、
英語の勉強を始めてまだ一年も経たない私は、
この拙い英語力で果たして彼の言葉を、感情を、
日本語として繋げていけるのかという不安、
自信の無さしかありませんでした。
しかし聞いてみれば 茶亭 羽當、
私も以前訪れた事があり、好きな場所でもありました。
彼の目にはどう映ったのだろう?という興味と、
自分への挑戦と思い、話を受ける事にしました。
始めのうちは話が繋がらず頭を抱えたりもしましたが、
進んでいくにつれ、
物語の中の彼の姿が目に浮かび楽しくなったり、
次の展開が気になり訳すのに時間がかかる
自分にイライラしたり、最後の一文が終わるまで、
経験した事のない何だか不思議な感覚の中で
日々過ごしていました。
訳し終えたあと私は 茶亭 羽當を訪ね、
彼になった気持ちでそこに居ました。
“私のためだけに選ばれたカップ”でコーヒーを飲み
偶然にもそれには電球と太陽が描かれており、
ひかりという名前の私は、彼に次いで、
ここに心を掴まれてしまいました(笑)
そして途中、時計の鐘の音が耳に入り
私は恐らく人生で初めて、
時間が経つのを心地好いと感じました。驚いています。
と同時に、私のめまぐるしい日常を
気持ち良く乱してくれたヴォーンに、心からの感謝を。
そして大きなチャンスを どうもありがとう。
Hikari Yamada
cafe// Satei Hato
barista// Amano-san
station// shibuya eki
hours// 11:00-23:00
photography// Tatsuya Yamanaka
(http://www.q-plus-a.com/yamanaka/works/)
cover photo text// Rie Nemoto
special thanks to my models//
Jess, Richard, Ben & Kieran
here’s the thing
even if you think you know everything
the chances areyou know nothing
here’s the story
and the morale of the story is
-it pays to be kind!-
on my way back to work from coffee time
i walk past two foreigners in shibuya
heads down
studying a google map
pointing in different directions
my immediate thought?
maybe they’re looking for streamer coffee
and as a cafe blogger –
i could show them the way
long shot?
let’s see how the old gut instinct is today
i say- hey guys. can i help? i’m living here and…
ohhh my goooodness gracious lord!
it’s MGMT
my idols
face to face with Ben and Andrew
they notice that i notice
their lips arch up and smile at each other
and i bring my hand to my mouth
and kind of semi jump twice
ohhhh my goodness!
i saw you at Fuji Rock
and i’m a massive fan
did you get my fan mail
and look oh do you remember
i took a photo with you look
and i think about trying to find it
but the old iPhone isn’t working well these days –
so i don’t.
ok wow
so this is another amazing moment in my life…
flashback
to coffee time next to baz lurhman
at anjin in daikanyama
and coffee time next to zack de la rocha
at segafredo in shibuya
and coffee time next to daniel kitson
at bar italia in london
now calm down
so what are you guys looking for?
and Ben goes:
we’re looking for this cafe called …
this time my lips start arching up now
(twice as much as theirs did)..
…what was the name again Andrew…
and i go:
oh i’m a cafe blogger- actually a famous one.
i know all the cafes in town!
and Andrew goes: oh that’s it – satei hato….
….
and the thing appears in my throat –
cause i’ve never heard of it
and because it sounds breathtaking
especially when Andrew says it-
– i swallow it….
i can’t remember what happened after that
except that we find it on the map together
and i point them in the right direction
and that they offer to put me on the door
for their show
yes, it pays to be kind, dear readers!
the next day
coffee time
i try to find this satei hato
and yes, you probably guessed it
it turns out i pointed them in the wrong direction
and as I said, i’d never heard of it
despite it being 25 years old
despite it being a stones throw from where i’m based
what’s next to you
who’s next to you
you never know
you. never. ever. know.
even if you’re a cafe blogger living in shibuya
and you’ve got that one chance to impress your idols
who are looking for a cafe in shibuya
trust mgmt to know about this place
just look at these photos and you’ll be moved
the staff are dressed up the 9s
the thick wooden counter and tables
the classical music
the fully bloomed plum branches
the swan neck lamps
the parachuting clown
the chosen cup just for you
(put it down carefully vaughan!)
and this giant japanese dish
I’m sitting next to – what do you call this?
i’ve never seen anything like these things
and while drinking the coffee
thinking the good thoughts
the great-grandfather clock chimes on the hour
even though time has stopped…
※こちらのBlogは2014年2月10日のアップされたものです。
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